コンテクストの内のカルヴァン

David SteinmetzのCalvin in Contextの第二版が出版された。著者はデューク大学で長年教鞭をとり、神学思想史の分野では重鎮的存在である。最近は病気のため著作活動はしていなかったと聞く。そのためか、この第二版に加えられた5つの論文は、多くは既に出版されたものだ。また、文脈にそってカルヴァンを読むという作業は、今日では当然という感もある。しかし、まだまだいかがわしいカルヴァン解釈が出ている以上、このポイントは再度強調されるべきであろう。また、カルヴァンのみに限らず、様々な思想家(特に哲学系)の脱文脈化された解釈がはびこるインタレクチャル・ヒストリーという大きなくくりの中でも、まだまだ強調されるべき方法論的ポイントなのかもしれない。

新たに加えられた章は以下の通り。

"Judaizing Calvin"
"Calvin and the Jews"
"Calvin among the Ancient Philosophers"
"The Scholastic Calvin"
"Calvin and the Irrepressible Spirit"


Calvin in Context

Calvin in Context