2017-01-01から1年間の記事一覧

日本宗教学会:パネル「20世紀ユダヤ哲学再考:政治と宗教のはざまで

日本宗教学会に参加した。多くの興味深い発表があったが、とりわけ勉強になったのは二日目の午後に行われたユダヤ哲学についてのパネルであった。北九州大の伊原木さんがオーガナイズしたこのパネルは、「20世紀ユダヤ哲学再考:政治と宗教のはざまで」と名…

吉田隆『カルヴァンの終末論』

吉田隆『カルヴァンの終末論』教文館、2017年。 あの大震災を体験したのは、本書の元となる博士論文を指導教官へ送った午後だったという。仙台の牧師であった著者は、震災と被曝による死の恐怖を内側に抱えつつ、ひとつの終末を体験する。しかしそのような苦…

政治神学と新刊

今後刊行されるものもふくめて、政治神学関連でいくつか重要なものがでている。 アバディーン大学のMichael Richard Laffinによる『ルターの政治神学の約束』(T&Tクラーク、2016)。ルターの政治神学、ひいては宗教改革思想の現代的な可能性を模索したもの…

エラスムス大学

年度末の在外研究でロッテルダムに滞在した。ほんの2週間強だが、非常に充実した時間であった。2018年度から一年間、在外研究する予定があり、その渡航先がロッテルダム大学哲学部なのである。今回の滞在はその準備という目的もあった。受け入れてくださるハ…