政治神学と新刊

今後刊行されるものもふくめて、政治神学関連でいくつか重要なものがでている。


アバディーン大学のMichael Richard Laffinによる『ルターの政治神学の約束』(T&Tクラーク、2016)。ルターの政治神学、ひいては宗教改革思想の現代的な可能性を模索したもの。近年の宗教倫理学を牽引するジョン・ミルバンクとジェニファー・ハートに対する批判でもある。ラフィンの博士論文はこちら




もうひとつ政治神学関連。W. Bradford Littlejohnによる『キリスト教的な自由の危機と約束』(アードマンズ、2017月5月刊行予定)リチャード・フッカーとピューリタンの政治神学についての考察。オリバー・オドノヴァン(エディンバラ大学)のもとでの博士論文。




ラフィンもリトルジョンもスコットランドで学位をとったアメリカ人。両者ともに教派的には福音派というのが興味深い。



最後は巨匠。「神の死の神学」で有名なトマス・アルタイザーの論集が今年の11月に刊行予定。今年90歳のはずだが・・・『サタンと黙示:政治神学についてのいくつかの論文』(ニューヨーク州立大学出版会、2017年11月刊行予定)最近、ジジェクがよくとりあげていたので、なにかと話題にはなっていた。


Satan and Apocalypse: And Other Essays in Political Theology (Suny Series in Theology and Continental Thought)

Satan and Apocalypse: And Other Essays in Political Theology (Suny Series in Theology and Continental Thought)